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太陽光発電でも蓄電池でも関係ある、「パワコン」って、一体何なの??
- 2020.09.26
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太陽光発電はパネルがあれば電気が創れますし、蓄電池は蓄電ユニット(電池本体)があれば電気をためられます。
しかしほとんどの場合、パワコンも必要なので!と言って合わせて購入することになる謎のハコ、「パワコン」。
お客様の中には、パソコンの親戚だと思われていた方もいらっしゃいましたし、電気メーターのカウントを誤魔化す違法製品だと信じていた方もいらっしゃいました。
今回はパワコンについて、あらためて詳しくご説明したいと思います。
目次
パワコンは何をするためのもの?なぜ必要なのか?
パワコンは、パワーコンディショナの略です。
言葉としては、パソコンよりエアコンに近いですね。
パワー(電力)をコンディショニング(整える)するユニットという意味で、直流の電気を交流に換えたり、交流の電気を直流に換えたりという「変換器」としての役割と、電気の強さを調整する「変圧器」としての役割、この2つがパワコンの大きな役割です。
電気装置の概念について語ってしまうと専門的な話になり過ぎるので、ザックリしたご説明ですが、直流を交流に換える仕組みをインバータ回路、交流を直流に換える回路をコンバータ回路と呼びます。
パワコンにはインバータ回路とコンバータ回路の両方が入っており、必要に応じて直流と交流を変換することができ、電圧や電流をコントロールするのです。
似たような電気の変換は、電力会社の送電網内で変電所や電柱の上に付いた機材で行われていたり、家庭でも例えば家電製品のACアダプターで行われていたり、電気自動車のバッテリー部分でも行われています。
電気製品が正常に動くためには非常に重要な部分になります。
太陽光発電では、パネルで発電される電気が必ず直流で、家のコンセントに流れるのは交流です。
電圧も日当り次第で変動してしまうため、パワコンを通った電気でないとまともに利用できないのです。
もちろん、大規模なメガソーラーや中規模の産業用太陽光発電設備にも、規模に応じた台数でパワコンがズラリと並んで付いています。
パワコンは非常に大切な、太陽光発電や蓄電池に無くてはならない機械なのです。
太陽光発電・蓄電池とパワコンの正しい呼び方
太陽光発電のパネルのことを、ソーラーパネルと呼んだり太陽電池と呼んだりしますが、「太陽光発電システム」という呼び方の時は、格好付けて「システム」と呼んでいるわけではないのです。
システムと付くと、パワコンを含めたセットのことなのです。
蓄電池についても、蓄電池という言い方や、「蓄電システム」という言い方をするとパワコンとセットという意味で、「蓄電ユニット」という呼び方だとパワコンを除いたバッテリー部分を指すことが多いです。
基本的には太陽光発電システムと蓄電システムの両方にそれぞれのパワコンが付いている状態がよくある設置状態です。
太陽光発電システムのパワコンも、蓄電池のパワコンも、屋外用の物と屋内用のものがあります。
太陽光発電システムのパワコンは、1台当たりの最大出力容量に限りがあるため、発電容量によっては2台、3台取り付けます。
しかし、蓄電池側はもう少しわかりにくく、機種によっては蓄電池本体に一体型になっていて一見パワコンが無いような見た目になるものや、太陽光発電のパワコンと一体型になるため台数は増えないもの、蓄電池のパワコンユニットに加えて蓄電ユニットとの間にさらにコンバータユニットを設置するタイプなど、機種によって様々です。
蓄電システムのパワコンの種類いろいろ。パワコンが変われば機能が変わる。
前述の通り、蓄電池のパワコンはかなり多様です。
蓄電容量は蓄電ユニットによって決まりますが、その他のほとんどの機能の違いはパワコンの違いによるところが大きいです。
・単機能パワコン
蓄電システムのパワコンが「単体で機能する」通常のパワコンです。
余計な機能が付いていないので、太陽光発電システムの機能に干渉しにくいです。
太陽光発電システムがまだ新しい場合や、太陽光発電無しで蓄電池のみを導入される場合などに合います。
・ハイブリッドパワコン
ハイブリッドは太陽光発電側のパワコンと一体化したものです。
蓄電システム側のパワコンで太陽光発電側のパワコンの役割も一台でできるので、太陽光発電側のパワコンを外してしまいます。
一台にまとまることでメンテナンスや保障の内容を一本化することができ、ユニットの数が減るので配線もスッキリします。
さらにハイブリッドであれば、複数のパワコンによって複数回出力が制御されてしまい、変換による電気量のロスが発生してしまうことも減るため、単機能と比べて電気が効率良く活用されます。
停電時の操作なども無操作で太陽光からの再充電ができるものもあるので、太陽光発電と合わせて設置するならハイブリッドパワコンを使った蓄電池が優秀です。
しかし、同じような容量の蓄電ユニットであればハイブリッドパワコンの採用された蓄電システムは多少価格が高くなるため、太陽光発電システム側の利用年数などでハイブリッドにするかどうかを考えるべきでしょう。
・その他の設置型パワコン
停電時の利用中心で、普段の光熱費削減には弱い蓄電地で「スタンドアロン蓄電池」、蓄電池ではなく電気自動車と住宅の間のパワコンとなる「V2H」、電気自動車と蓄電池の両方で交換を行える「トライブリッド」など、これらはパワコンの構造が違うことによって機能が違い、様々な用途に合わせて選択できるようになっています。
まとめ:パワコンの特徴をチェックして、機能を選ぶ時の参考にして下さい!
蓄電池の実力はパワコン次第で大きく違いがあるのをおわかりいただけたかと思います。
蓄電池のオマケみたいに思われがちなパワコンですが、蓄電ユニットとパワコンに分けて機能を分析すると、その蓄電池の特徴がよく分かります。
最適なパワコン選び、蓄電池選びをお手伝いします。
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