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ハイブリッド蓄電システムとは?ハイブリッドと単機能の違いを解説! 

  • 2020.07.15
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一般に「ハイブリッド」とは「2つの要素を組み合わせた製品」のことです。一番よくこの言葉を耳にするのは自動車についてでしょう。皆さんご存知のハイブリッドの自動車の場合、ガソリン車と電気自動車を組み合わせた製品です。他でもいろんな製品で使われる言葉ですので、何かしら聞かれたことがあるはずです。蓄電池にもハイブリッドと単機能があります。しかし、その二つの違いについてわからないという方は多いのではないでしょうか。蓄電池導入をお考えの方はそれぞれの違いについてしっかり知っておく必要がございます。

そこで今回は、ハイブリッドと単機能の違いなどを含めて、ハイブリッド蓄電システムについてご紹介いたします。

ハイブリッド蓄電システムとは?

「ハイブリッド」とは、太陽光発電用のパワコンと蓄電池用のパワコンが一台で両方の役割ができるようになったものです。つまり、ハイブリッドパワコンとは、太陽光発電と蓄電池のパワーコンディショナを一つにまとめたもののことを指します。パワーコンディショナとは太陽光発電で創った電気や蓄電池に貯めた電気を、ご家庭でも使用できる電気に変換する機器のことです。

今までのパワーコンディショナでは、蓄電池用のパワーコンディショナと太陽光発電用のパワーコンディショナの二つが必要でした。蓄電池と太陽光発電をまとめて一つのパワーコンディショナで利用できるようになっているのが、「ハイブリッド」というわけです。

一方、太陽光発電では使えない蓄電池専用のパワーコンディショナは単機能パワコンと言います。

ハイブリッドへ交換する場合について

太陽光発電にも蓄電池にもそれぞれパワコンが必要ですので、先に太陽光発電を設置されている方には太陽光発電用のパワコンが設置されています。
ハイブリッドの場合、せっかくの太陽光発電用のパワコンまで含めてハイブリッドパワコンに交換になってしまいます。見た目には無駄に思える交換です。なぜこんな仕組みになっているのでしょう?理由は大きく2つあります。

パワーコンディショナの寿命は短いため

1つ目は、パワーコンディショナの寿命は短いためです。パワコンの役割は「電気の変換」ですが、電気が作られる分だけそれを変換してくれるパワコンには、変換する度に電圧負荷が発生します。そのためパワコンを長寿命に作るのは限界があり、大抵の場合は10年前後で大きく出力が低下したり完全に停止したりして壊れてしまいます。(そのため現在では製品保障の良いものが多くなっています)
長寿命の太陽光パネルに対してほとんどの場合いつかはパワコンを買い替える必要を迎えるので、それなら蓄電池システムの方に一体化されていれば「太陽光発電用のパワコンを買い替えなくて済む」ということになります。

ハイブリッドの方が変換ロスが少なくなるため高効率

2つ目は、ハイブリッドの方が変換ロスが少なくなる為、高効率だからです。
太陽光で作られた電気はパワコンを通るたびに4%~6%ほど電気を減らしてしまい、さらに出力が少なければその分減った電気量を送ります。ハイブリッドは配線がスッキリ見えるだけでなく、この変換ロスの回数が少なくなるので効率の低下が減ります。せっかく太陽光パネルが作った電気を減らさず利用するためにはハイブリッドが効率的で有利です。

つまり、パワコンがハイブリッドであることによって太陽光発電用のパワコンの買い替えも済んでしまい、そのほうが効率の良い創電・蓄電ができるということです。
ただし、ハイブリッドタイプのパワコンが採用された「ハイブリッド蓄電システム」は多少単機能と比べて高価になる傾向があります。実際にハイブリッドにされた方が得されるかというと、家で消費される電気量や売電量によって違います。言いかえればご家族の人数や太陽光をご利用されている年数などでも、どの蓄電池が合うのかが変わる可能性もあるということです。
たくさんのメーカーを取り扱っている販売店で、公平にどの蓄電池が一番お得か確認しましょう。

ハイブリッド蓄電システムのデメリットは?

ハイブリッドの蓄電システムのデメリットは次の通りです。

  • 少し価格が上がる
  • 太陽光パネルとの組み合わせによって、おすすめできない場合もある
  • 太陽光発電のパワコンが新しい場合、もったいない

それぞれのデメリットについて詳しく解説いたします。

少し価格が上がる

製品にもよりますが、同じようなスペックで単機能とハイブリッドではハイブリッドの方が高価ですので、ご予算を超えてしまうケースがあります。

太陽光パネルとの組み合わせによって、おすすめできない場合もある

太陽光パネルには、「高温」「多湿」「高電圧」などの原因が重なるとPID(高電圧による太陽光パネルの変質)が発生、回路が急激に劣化し、おそろしいほど発電量が下がるという性質があります。PIDが起こらないように、太陽光パネルメーカーは実験・研究・改善していっていますが、ハイブリッドパワコンを付けたことによって太陽光側のパワコンが交換になり、組み合わせ次第では原因の一つである「高電圧」によりPIDを引き起こしてしまい、太陽光パネルがダメになるというということがあります。
PIDを引き起こしかねない太陽光パネルと蓄電池の組み合わせは、日々各メーカーがお知らせをしています。
信用できる蓄電池販売店で確認してもらいましょう。

太陽光発電のパワコンが新しい場合、もったいない

太陽光発電システムの機器保証は、システム全体でひとくくりになっているケースもあるので、パワコンの交換によって太陽光パネルの発電保証が効かなくなる場合もあります。すでにシステム保証の期間を過ぎてしまっている太陽光であれば、パワコンの保証まで一新できるのでハイブリッドが大変喜ばれますが、まだまだ年数の浅い太陽光用パワコンが付いている方は悩みどころです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ハイブリッドと単機能の違いはパワーコンディショナにあることを解説いたしました。太陽光発電と蓄電池を併用する場合はそれぞれのパワーコンディショナの状態や経過年数によって損してしまう場合がございますので、ご注意ください。また、ハイブリッドの蓄電システムはメリットが大きいですが、デメリットもありますのでご確認いただければと思います。

ハイブリッド蓄電システムをお求めの方は、ぜひへ蓄電池やりくりナビへお気軽にお問合せください。

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