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「エネファーム」と「太陽光発電+蓄電池」の違い
- 2020.10.27
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光熱費節約、電気料金節約のための設備として、自宅で電気を作る設備として「エネファーム」や「太陽光発電」を利用される方が増えています。
電気料金が値上がりしている昨今、電気を自家発電していることがとても重要になります。
「電気が作れるならどれでもいい」という方もいますが、実はこれらは全く違う仕組みの設備のため、よく違いを知って選択することが重要になります。
そこで今回は「エネファーム」と「太陽光発電」の違いについて解説します。
1.エネファームVS太陽光発電+蓄電池
まずは、そもそも「エネファームって何?」「太陽光発電って何?」「蓄電池って何?」という疑問をお持ちの方向けに、これらの基本的なことについて解説してみたいと思います。
「エネファーム」は、都市ガスなどから水素を取り出して空気中の酸素と化学反応させて電気を作り出し、その際に発生する熱を使ってお湯を沸かすシステムのことです。
このシステムにより「電気」と「お湯」を作り、電気は家電製品に利用し、お湯は浴室やキッチンの給湯に用いることができます。
時間帯を選ばずに発電ができますが、その分ガス料金がかかってしまうことが弱点です。
「太陽光発電」は、ご家庭の屋根や空きスペースに太陽光パネルを設置し、太陽光を使って発電するシステムです。
太陽光は無料で利用できるため、燃料費をかけずにエネルギーを作り出せる仕組みですが、多くの電気を作るためには多くの太陽光パネルの設置が必須ですので、屋根などの設置スペースの広さに依存するところと、日中にしか発電できないことが弱点です。
「蓄電池」は、電気を貯めておき、蓄電池内の電気を使って家電製品を動かすことができます。
蓄電池があれば停電時にも電気が使えるように電気をバックアップしておくことができますが、もう一つ重要な役割で、蓄電池に発電した電気を貯め、他の時間帯に放電することによって電気料金をかかりにくくするということができます。
これはまさに太陽光発電の弱点をカバーすることができる機能であり、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることによってメリットが出やすくなると言われています。
エネファームの場合、「ガスを使って電気とお湯を作る」という性質上、どうしてもガス料金が高額になってしまい電気料金がガス料金に移行してしまう為、光熱費のメリットは無く、蓄電池に貯めてもメリットは増えません。
太陽光発電で作った電気を蓄電池に貯めれば太陽光発電のメリットをさらに増幅できるため、光熱費のメリットが大きくなります。
明らかに太陽光発電と蓄電池の組み合わせが有利なのです。
しかし、太陽光発電には「設置スペースが無いと設置できない」という弱点があります。
「太陽光発電はできないが、自家発電はしたい」という場合にはエネファームという手段があるのです。
給湯器としてもエネファームよりエコキュートでお湯を沸かすのがおトクです。
2.エネファームに蓄電池を組み合わせることも可能
エネファームには光熱費のメリットが無いとお伝えしましたが、発電できる機器であることには変わりないので、蓄電池が無くてもエネファーム単体で停電に対応できると思われている方もいます。
もしそうなら素晴らしいのですが、エネファームはごく一部の機種を除いて、停電時には稼働できず発電機として利用できません。
「ごく一部の機種」というのは、停電に対応した機種があるのですが、停電になる際に丁度エネファームが稼働していた場合のみ発電可能、という機能ですので世帯のバックアップができているとは考えにくいです。
そこで、停電時のバックアップのためにエネファームの世帯にも蓄電池を付けることができます。
停電時の蓄電システムの性能はエネファームと無関係ですので、しっかり電気を使っていただけます。
しかし、一部の単機能蓄電池の設置に限られますので注意が必要です。
エネファームと蓄電池の組み合わせ可否については販売店のスタッフに確認してください。
3.まとめ:太陽光発電+蓄電池は販売店と入念に相談しよう
エネファームの場合と太陽光発電の場合で比較しましたが、いかがでしたでしょうか?
太陽光発電と蓄電池の組み合わせが光熱費の削減、長期停電への対策に如何に有効か、お分かりいただけたかと思います。
しかし、太陽光発電システムも蓄電システムもたくさんの商品があり、ご家庭の屋根や気候条件や消費電力量などによって向き不向きがあり、商品の選定が重要になります。
太陽光発電にはどうしても設置不可の場合というのが多々あるため、場面次第ではエネファームが有効に働く場面もありますが、一般的にそれを判断するには専門家の知識が必要になります。
正しい知識に基づいて商品選びをするためには、専門家である販売店のスタッフと入念に相談することが重要なのです。
蓄電池に関するご相談は、お気軽に「蓄電池やりくりナビ」までご連絡くださいませ!