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カーポートにソーラーパネルを取り入れて蓄電池を設置するのは正解?設置費用や仕組みを徹底解説
- 2020.06.08
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カーポートにソーラーパネルを設置する、いわゆる「ソーラーカーポート」という導入方法があります。
これに蓄電池を設置することでさまざまな利便性を享受できそうですが、果たして本当に正しい選択肢なのでしょうか?
そこで、ソーラーカーポート+蓄電池の組み合わせの是非や、設置費用などについて解説します。
目次
1.カーポートにソーラーパネルと蓄電池を設置することの基本
カーポートにソーラーパネルを組み合わせたものを「ソーラーカーポート」といいます。
ソーラーカーポートには蓄電池などを組み合わせることができますので、簡単に解説します。
1-1.ソーラーカーポートとは?
「ソーラーカーポート」とは、カーポートの屋根にソーラーパネルを組み合わせたものです。
カーポートは駐車スペースや資材置き場として確保しているスペースに、簡易的な屋根を取り付けることで雨風や日光から車や資材を守ります。
ソーラーカーポートは、すでに設置しているカーポートにソーラーパネルを取り付けるパターンと、あらかじめ屋根部分にソーラーパネルを組み合わせた状態で販売しているものを新規に取り付けるパターンがあります。
1-2.ソーラーカーポートのメリット
ソーラーカーポートを導入することには、以下の3つのメリットがあると考えられます。
1つ目は「スペースの有効活用につながる」ことで、カーポートの屋根部分を利用するだけなので基本的にその下のスペースは使わず、既存のスペースを有効活用してソーラーパネルでの発電を開始できます。
2つ目は「既存の太陽光発電と組み合わせられる」ことで、すでに家の屋根などにソーラーパネルを設置している場合にソーラーカーポートの発電量を上乗せできるので、既存のソーラーパネルでは発電量が足りないと感じている場合におすすめです。
3つ目は「設置やメンテナンスの難易度が低い」ことで、カーポートは基本的に1階部分にあるため、家の屋根に設置する場合と比較して設置およびメンテナンスの手間やコストを抑えることができます。
1-3.ソーラーカーポートの活用方法
ソーラーカーポートには「蓄電池」を組み合わせることでエネルギーの自給自足や売電を実現できますが、カーポートに設置するという特性上、活用方法として「電気自動車の導入」が挙げられます。
ソーラーカーポートに「充電スタンド」を設置することで、カーポートに駐車している電気自動車にソーラーパネルで発電した電力を供給し、充電できるのです。
外部の充電スポットを利用する頻度が減りますので、充電代の節約につながります。
カーポートにソーラーパネルは相性よし!さまざまなメリット・活用方法で利便性アップ
2.ソーラーカーポートの設置費用
さまざまなメリットがあるソーラーカーポートですが、誰もが気になるのが「設置費用」つまり、お金の話ですね。
ここでは、ソーラーカーポートの設置費用などのお金の話について解説します。
2-1.ソーラーカーポートの設置例と費用相場
ソーラーカーポートの設置費用は、設置するソーラーパネルやカーポートの種類、設置条件などにより異なりますが、参考として以下の事例を紹介します。
駐車台数 | 寸法 | 発電量 | 価格 |
---|---|---|---|
2台用 | 幅:5.2~6.9m 奥行:4.5~6.2m |
3.7~7.3kW | 180~240万円 |
3台用 | 幅:8.3~8・7m 奥行:4.5~6.2m |
6.1~9.2kW/td> | 250~300万円 |
4台用 | 幅:10~12m 奥行:5.0~6.2m |
9.2~12.8kW | 300~380万円 |
家庭用であれば「2台用」が主流になると思いますから、設置費用を含めた相場は200万円以上だと考えると良いでしょう。
2-2.カーポート単体と比べるとお得?損?
さて、これからカーポートを設置しようとしているご家庭の場合、カーポート単体でも構わないのでは?と思われるかもしれません。
カーポートの設置費用は、カーポートの価格と施工代金を含めれば最低でも10万円はかかるでしょう。
価格だけ見ればソーラーカーポートの設置費用と比較して大幅に安いですが、カーポート自体には収益性はありません(駐車スペースとして貸し出すのであれば別ですが)。
一方でソーラーカーポートの場合は太陽光発電による電気代の節約および余剰電力の売電収益が見込めます。
採算性は日照条件などにより異なりますが、往々にして10年以上の歳月をかければ200万円ほどの設置費用を上回る収益性を確保できるケースが多いです。
ソーラーカーポートの設置費用は最低でも200万円、10年以上かければ採算がとれる!
3.ソーラーカーポートに「蓄電池」は必要なの?
ソーラーパネルの設置だけでなく、注目されている「蓄電池」の設置は、場合によってはデメリットが目立つ可能性もあります。
ここでは、蓄電池の費用相場とメリット・デメリットについて解説します。
3-1.蓄電池の費用相場
2020年時点での、家庭用蓄電池の価格相場は100万円~200万円だといわれています。
ただし、性能によっては300万円前後の価格で販売されている蓄電池もあります。
購入に際しては国や自治体によって「補助金」が利用できる場合もありますが、実際の導入費用には設置費用や周辺設備の購入費用も含まれますので、往々にして合計額は上記のとおりだと考えれば良いでしょう。
3-2.蓄電池のメリット
ソーラーカーポートに蓄電池を設置することで、「停電時でも電気を使える」というメリットがあります。
日本は地震や台風などで停電被害も珍しくなく、家庭内では数々の電化製品が電気を必要としますので、非常時にも電気を使えるようになることは安心して生活するうえで欠かせない要素の1つとなるでしょう。
また、「電気代が高い時間帯のフォローができる」というメリットもあり、電気代を節約したいご家庭にとっては大きなメリットとなる可能性があります。
3-3.蓄電池のデメリット
「設置費用が高額である」というデメリットの他にも、例えば「設置場所を確保する必要がある」という点も考慮しなければなりません。
昨今はコンパクトサイズの蓄電池もありますが、性能を重視したい場合にはどうしてもサイズの選択肢が限られてしまうことも想定しなければなりません。
また、蓄電池は「消耗して寿命が来る」というデメリットもあり、劣化度合いは製品やメーカーごとに異なりますので、コストパフォーマンスを考慮する際には蓄電池の寿命についても調べておくことをおすすめします。
まだまだ蓄電池は高価なイメージ、メリットだけでなくデメリットも理解してから設置!
4.まとめ:カーポートとソーラーパネルは相性抜群!蓄電池はデメリットを理解して設置
カーポートにソーラーパネルを設置することで、電気自動車への充電や既存の太陽光発電のフォローになるなど、さまざまなメリットがあります。
一方で、蓄電池の設置費用も含めると初期費用は相応の金額になり、売電収益などを考慮しても採算をとれるまでに相当な時間がかかることを想定しなければなりません。
もちろん、ソーラーパネルのメリットはお金の話だけではありませんが、メリットを少しでも多く享受するためには国や自治体の補助金を可能な限り利用して初期費用を抑え、メンテナンスによって設備の寿命を伸ばすなどの工夫が必要になるでしょう。
また、蓄電池を後付けする場合には、いくつか注意すべきポイントがあります。
例えば、既に設置している太陽光発電パネルと蓄電池に互換性があるかどうかや、太陽光パネルの保証条件なども確かめる必要があります。蓄電池後付けの際の機種選びはむずかしく、全てのメーカーの蓄電池を無条件に選べるわけではありません。
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