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フル充電でどのくらい使える?蓄電池で何日生活できるのか
- 2020.08.24
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蓄電池は停電時に商用電力を供給できない時でも、貯めておいた電気を使って家電製品を動かせる便利な道具です。
ここで多くの人が気になっているであろうことは「停電したときに、どのくらい家電を使えるのか?」という点だと思います。
そこで、停電時に蓄電池を使うことでどのくらい電気のある生活ができるのか(家電製品を動かせるのか)について解説します。
1.蓄電容量の見方
蓄電池の性能について、中でも特に重要視されやすい「蓄電容量」について簡単に解説しておきます。
1-1.「蓄電容量」と「実効容量」
蓄電容量とは「最大で、どのくらいの電気を貯めておくことができるのか?」を数値で表したものです。
簡単に言うと、容量として示されている数字が大きい蓄電池ほど、フル充電したときに貯めておける電気の量が多いということになります。
ここで押さえておきたいポイントは「蓄電容量」と「実効容量」です(表記は製品ごとに異なる可能性があります)。
蓄電容量が「貯めておける電気の量」であるのに対して、実効容量は「実際に使える電気の量」を表します。
1-2.実際に使える容量は「実効容量」を見るべし
前述の通り、蓄電容量と実効容量は同じkWhを単位とし、近い数値で表されることが多いのですが、「どのくらい電気を使えるのか?」については「実効容量」をベースに考えると良いでしょう。
実効容量は、蓄電容量の8~9割ほどの数値になります。
「何日、蓄電池で生活できるのか?」については「最大量の充電をした場合に、実際にどのくらいの電気を使えるのか?」ということですから、参照するべきは数値の小さい実効容量となります。
各蓄電池の容量は蓄電池の販売店やメーカーのHPにカタログがあると思いますので、確認してみましょう!
2.一般家庭の消費電力
「蓄電池でどのくらい生活できるのか?」を考えるためには、消費電力について把握する必要があります。
2-1.1日で平均約8~12kWh
「環境省」や「電気事業連合会」が公表しているデータによると、日本の一般家庭の消費電力は、1日あたり約8~12kWhであることがわかります。
2-2.電力消費を左右する要因
上記の数字はあくまでも「全体平均を1日当たりで割った数字」なので、具体的に各ご家庭で電気をどのくらい使用しているかは異なりますが、一般的に「こんな要因で電気使用量が増える」という項目はあります。
- 夏や冬のように、エアコンを使用する季節
- 世帯の構成人数が多い
- 消費電力量の多い家電製品を多く使用している
- 連休や長期休暇で自宅にいる期間が長い時期
真夏の電気使用割合の半分以上は「エアコン」だそうです!
3.蓄電池で長く停電生活を送るためには?
それでは本題「蓄電池だけで何日くらい生活できるのか?」について考えてみましょう。
3-1.いつも通りの生活では1~2日が限度
最も単純な話をしてしまうと、「容量÷1日の消費電力量」で計算できると一番わかりやすいです。
先ほど「一般家庭の1日あたりの消費電力量≒8~12kWh」と説明しています。
一般的な家庭用蓄電池は、大きな容量のものでも12~16kWhが限度なので、割り算してみると1日あるいは2日目で蓄電池内の電気を使ってしまう計算になるのです。
しかし現在の日本の停電をイメージするとよほど大きな災害でない限りは1日中停電している事はまれです。それを考えると蓄電池だけでも十分生活の補助としては役立つでしょう。
3-2.使う家電を限定して賢く電気を消費するべし
前述のように停電がすぐに復旧すれば問題ないのですが、災害などで長期間の停電を覚悟しなければならない事態になった場合、1~2日で蓄電量が枯渇してしまったら停電復旧まで不便な生活を強いられることになるでしょう。
また、停電発生時に蓄電池にフル充電できていることも珍しく、カタログスペックの実効容量ほど多くの電気を使えるわけではない点にも注意が必要です。
結局のところは「いつ停電が復旧するかわからない中で、限られた電気を長く使う」ことを意識しなければならず、そのためには「賢く電気を節約する」ことが重要になります。
例えば10kWhの電気を使える状態で、消費電力1000Wの家電だと10時間使うと電気がなくなりますが、100Wの家電であれば100時間動かせます(理論上)。
消費電力は家電製品の種類と使い方によって異なりますが、一般的に「熱に関係する家電製品」は消費電力が大きい傾向にある点に注意が必要です。
夏場であればエアコンで涼しくするのではなく、消費電力が比較的少ない扇風機でしのぐなど、消費電力と使用時間を考慮してできるだけ長く電気を使えるように工夫しましょう。
3-3.長期停電時には太陽光発電システムとの併用がおすすめ
災害などによる長期停電に対して家電製品による生活の質をできるだけ維持したいのであれば、蓄電池だけでなく「家庭用太陽光発電システム」を導入することをおすすめします。
もともと蓄電池と太陽光発電は相性が良く、日ごろは太陽光で作った電気を蓄電池に貯めておき、長期停電時には消費しながら充電もできることで、長期停電中に長く電気を使うことができるのです。
また、すでに太陽光発電を設置されているご家庭には、蓄電池を導入することで、太陽が出ていない夜間の停電も安心して過ごせます。
太陽光発電だけでは停電時は昼間に専用コンセントが使えるだけなので、停電対策には蓄電池を!
4.まとめ:停電時には蓄電池に頼りすぎず、必要な家電のみ使って長持ちさせよう!
蓄電池は停電発生時でも電気を使えますが、容量には限りがありますので使える電気にも限りがあるということです。
停電がいつ復旧するかわからない以上、無計画に家電製品を動かせば短期間で枯渇してしまうでしょう。
「使う家電の種類と時間を制限する」「太陽光発電を導入する」など、長期停電への備えは相応の工夫があってこそ成り立つものであると考えてください。
停電時への備えとして蓄電池の導入をご検討中の方は、ぜひ「蓄電池やりくりナビ」までご相談くださいませ!