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電力の買い取りをしてくれない?知っておきたい出力制御について
- 2020.04.07
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2018年、九州電力で大規模な出力制御が行われ、ニュースでも大きく扱われました。太陽光発電をされている方もそうでない方も、とても多くの方が「太陽光発電の電気は十分に足りていて、もう要らないから買わないのか。売電は無くなってしまうんだな」と言い出しました。いろんなご意見の方が居て当然ではありますが、これは違います。
これには単純に売電が無くなってしまうという話ではなく、出力制御によって電力の買い取りを止め、発電力を調整しているだけなのです。そこで今回は、「売電はできなくなってしまうの?」という方に向けて、出力制御について詳しくご紹介いたします。
出力制御とは?
「出力制御」という仕組みは電気をあまり使わない地域で発電しすぎてしまった時、一時的に電気の買い取りを止める仕組みですが、その分少し割高で電気の買い取りがされるように契約時に調整されます。勝手に売電を打ち切っている訳ではなく、発電量の調整をしているだけです。(細かい線引きは電力会社管内毎に微妙にルールが違います)
少なくとも「電気の自家発電・自家消費」が推奨されている以上、自宅の屋根で発電して余剰売電の契約をされている方の電気はできるだけ買い取る考え方ですし、出力制御は「買う・買わない」とは別の問題です。
どのような事情で出力制御が行われるのか?
・太陽光発電は昼夜や天気の影響を受け、風力発電は風が吹いているかどうかの影響を受け発電するので、発電量は自然任せになる。
・火力発電や原子力発電も急に完全停止したりできるしくみではないので、電力会社は電力の需要のバランスも供給のバランスも見て発電の安定を保っており、仕方ない場合だけ一時的に出力の制御をかけます。
・電力会社が大規模な電気を蓄電池にためることができれば、もっと電気を「安く作る」「安全に作る」「エコに作る」ことができますが、そんな大規模な蓄電池を作るのはお金がかかりすぎて現実的ではありません。
こういった沢山の事情があり、出力制御が行われることで電気の安定供給が実現されています。
売電だけではなく、蓄電池に溜めて使用するという方法もある
家庭の余剰売電の電気はしっかり売電できますし、私たちの電気代の削減のために今後も活躍します。しかも家庭用の規模だからこそ蓄電池でためて、使うこともできます。一軒一軒のご家庭に蓄電池が付いて、停電の備えも自分でやる。そういう時代の変化で今、蓄電池が注目を浴びています。
「うちの家の太陽光発電システムの条件だと、蓄電池は付けたほうがいいかしら?」