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蓄電池の表面は何でできているのか、蓄電池の耐久性とデザインについて
- 2020.09.29
- コラム
蓄電池の半分は優しさでできています。
間違いました。
蓄電池の表面は高温・多湿に耐性のある素材でできています。
蓄電池は、一度設置すると普段はまず移動させることのない大変重いものです。
長期間で電気の充放電を行いますから、外部からの熱さ、寒さに耐え、内部の化学変化や電圧による熱にも耐え続けなければいけません。
それに耐えうる機械であるためには、素材や形状に工夫が必要ですので、各メーカーによって様々な工夫がされています。
一体どこにそのような工夫がされているのでしょうか?
目次
正直なところ、蓄電池はパっと見格好良くないですよね
例えば冷蔵庫などの家電製品であれば、キッチンの内装などによって合わせたりしたいので様々な色の製品が発売されています。
エアコンなどは昭和の時代には木目調のものが多かったですが、基本は単調なクリーム色です。
しかし最近のエアコンもまた、モダンなインテリアなどにも合うように艶のあるカラフルなデザインや形状のものがあるようです。
蓄電池はというと、屋内に設置するタイプのものはそこそこ可愛げのあるデザインですが、家の外に設置する蓄電池のほとんどがずんぐりと厚みがある、気の利かないデザインの鉄の塊のようです。
正直、家の外に付いていても毎日眺める目的のものではないのでそんな点は指摘しなくてもよいとは思うのですが、なぜもっとデザインに走った面白い形とか、明るいイメージの色をしていないものでしょうか。
本当にあれらの蓄電池は理由あってあのようなデザインになっているのでしょうか?
外殻の中に空間、機種によっては通風孔、扇風機で熱を逃がす
蓄電池の最大の弱点は高温・多湿です。
各メーカーは、製品が高温・多湿で故障や暴走を起こさないように色々な工夫を凝らします。
蓄電池の表面に風通しの穴が開いていたり、一部がメッシュになっているものがあります。
これは、自動車のフロント部分にあるグリルの穴と同じで中を高温にしすぎないために穴が開いているのです。
蓄電池の箱の中には蓄電するための素材だけではなく、あえて空間が余るような設計になっているものも多いです。
これも、何かの部品を入れ忘れているのではなく、熱を逃がすために空気を取り込む工夫なのです。
機種によってはこの中に扇風機ユニットが入っていて、風を送り込むことで内部を冷ます機能が付いています。
精密機械というものは全般的に一定以上熱くなるのは好ましくないため、パワコンにもこの扇風機が付いていることが多いです。
デスクトップパソコンを起動していると本体からシューという小さな音が鳴ると思いますが、それもデスクトップパソコンが扇風機によって冷まされているからなのです。
ですから蓄電池やパワコンも、無音かというと少しだけ音のする機械です。
蓄電池表面の穴は、デザイン目的ではなく機能を維持するためのものなのです。
蓄電池の金属を塗装している塗料を、カラフルなものに変えられないの?
ほとんどの蓄電池は渋めのシルバーか明るいクリーム色です。
これは、同じく家の外に置きっぱなしにして利用するエコキュートなども同じです。
クルマのように黒や赤でない理由は何なのでしょうか?
これは実は耐熱性のある塗料を選んで使っているからで、耐熱性のある色の中でも万人受けする色を選ぶと、クリーム色やシルバーに行き着くという理由です。
実は塗料の色には熱による影響を受けやすいものと受けにくいものがあります。
黒が熱くなりやすいというのは皆さん感覚的にわかると思います。
しかしその逆は実は白ではなく緑です。
鮮やかな緑色というのは熱による影響を一番受けにくい色なのです。
しかし、全ての蓄電池が鮮やかな緑色だったら嫌ですよね。
ですので万人受けしやすい無難な色が使われるという理由があるのです。
もちろん科学的にも耐熱性の高いものを使用しているので、色に関しては耐久性の高いデザインなのだということができます。
まとめ:機能性とデザイン性は趣味によっても違いますが…
この前お客様が、「この愛想の無いクリーム色が嫌いだ」とおっしゃったので今回のようなお話をしました。
そのお客様に、もしよければ緑のペンキで塗りましょうか?と言ったらそれは断られましたが、蓄電池の耐久性やメーカーの努力についてお話できたので嬉しかったです。
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