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太陽光と蓄電池の「保証」と「補償」の意味合いの違いとポイント
- 2020.09.06
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日本語の面倒くさい部分で、機器保証も災害補償も、同じようにホショウと読みますので、同じようなものだと思ってしまいがちです。
しかしこの2つ以外にも、いろいろな保証・補償の種類があり、それぞれ内容に違いがあります。
自動車保険の内容なども、詳しい人も居れば無関心な人も居ますが、ちゃんと内容を知っていればもしもの事故にも対応できますよね。
太陽光発電や蓄電池は家電製品ですので、おそらくは使っていて故障したら保証で直せる時があるんだろうな、ということは誰でも思われると思います。
しかしもしもの時に、どのような条件で、どんな事象に対して、どれくらいの補填が受けられるものなのかを知っておけば有利に働くこともありますし、何の為に付いているのかを知れば価値を感じます。
今日は、ちょっと面倒くさい保証関係のことを解説してみます。
手短に纏めますので、どうぞ最後までご覧下さい。
そもそも「保証」と「補償」の意味合いの違いとは?
保証という漢字があてられているものは、機器保証や発電量保証など、機械の機能を「保ちますよという証」です。
機械本体に個体差があったり、ある一定の環境で使用していても全く同一の環境とは言えず、時と場合によって早く壊れたり早く機能が低下する場合があります。
家電製品は美術品などとは違って、物を買ったのではなく機能を買ったという考え方になりますので、一定期間使用ができる証として保証書が付きます。
保証は製品の機能に対して補填されるものという訳です。
補償という漢字があてられているものは、損害に対して「補填して償いますという約束」です。
保険会社などでは、自動車保険や火災保険や旅行保険などで使われる言葉で、商品に損害が出た場合に、修理費用分の代金を出してくれて、損害の穴埋めをしてくれます。
言葉としては保証よりもかなり意味合いが広く、自動車保険などでも対人、対物など補償範囲が先に決まっているように、自然災害補償でもどの自然災害が適用されるかによって内容の手厚さが先に決まっています。
このように、保証と補償の感じの違いだけでまず大きく違いがあります。
太陽光発電システムの保証と補償とは
一般家庭の屋根などに設置する太陽光発電システムの保証内容は長年の企業同士の競争の結果、現在ほとんどのメーカーで同程度の保証が付いています。
それでもメーカーによって違いがありますので注意が必要です。
・ソーラーパネル出力保証 25年程度
太陽光パネル自体が電気の発電をする最大量を最大出力容量と呼びます。
そのパネルが正常に発電できているかの基準になる数値なのですが、これは経年劣化によって減少します。
〇年以内に〇%減少したら下がりすぎなので、パネル性能に対して保証修理・交換が行われます。
・システム保証 10年~15年程度
太陽光発電システムはパネルだけでは役割を果たせず、パワーコンディショナーによってシステムが維持され、電力が利用できます。
現実的にはパネルよりもパワーコンディショナーやケーブル類の故障や性能の低下によって異常が起こる方が早いので、その部分の修理や交換ができる保証です。
・自然災害補償 無し~10年程度
自然災害によって、つまりは台風の被害や飛来物等によって太陽光発電システムに被害があった場合、被害内容に応じて一定の限度額まで補填される補償です。
これが付いていない商品も多いですし、地震や津波による被害だと補填されないものもあります。
さらに、家庭用より大きな産業用規模の太陽光発電では作った電力が全量売電になるため、保険会社に相談することで盗難保険や発電量補償に加入できる場合があり、普段から監視して管理することができない場合でも太陽光発電のリスクを回避する手段になります。
蓄電システムに対する保証と補償とは
家庭用蓄電池に対する保証内容は、太陽光発電と同じくメーカー保証が付きます。
保証期間の延長などはできませんので、製品によって条件が違うのを確認するのが重要です。
・蓄電池機器保証 10年or15年
蓄電池が使用できる期間の指標として、蓄電容量に対してサイクル数が決まっています。
蓄電、放電を1サイクルとして、繰り返し充放電した回数を重ねる毎に蓄電池の最大蓄電容量が少しずつ減少します。
一定に達すると蓄電量が何%程度減少するのかは研究されているので、サイクル数分の仕様の割に大きく減少していたら、製品の不良として保証の対象になります。
サイクル数は製品によって6000~12000回と大きく違いがあり、日数で単純計算すると16年~33年間ということになります。
しかし必ずしも1日1サイクルであるとは限らないため、保証期間としては10年~15年という期間ですので先に保証が切れます。
つまり理屈では、蓄電池は容量を減らしながらも相当長く利用が可能なので、蓄電システム全体としてではなく、パワコンやケーブルの寿命が先になると考えるべきかと思われます。
・自然災害補償 無し~10年
蓄電池の自然災害補償には種類があり、もともとメーカーがその機種に付与している場合と、販売店によって付けられる場合とがあります。
自然災害によって蓄電池が損傷する可能性としては火災、落雷が最も起こりえると言えます。
自然災害による停電のために蓄電池を設置しているのに変な話ではありますが、蓄電池自体の安全を確保しようと思うと自然災害補償が頼りになります。
例えば、プラス5~6万円の補償料金が必要だったとしても蓄電池の破損に対応できると考えれば安いものかと思います。
まとめ:少し堅苦しいけれど、保証内容の確認はとっても大事!
太陽光発電システムにしても蓄電池にしても、保証内容をかみ砕いて分析してみると、そこから見えてくる商品の実態も結構あるものです。
家電製品の最低保証年数は1~2年ですが、メーカーは製品によって3年、5年などの保証期間を設定しており、さらに製品によっては電気屋さんが有料で延長保証を行ってくれます。
ところが太陽光発電や蓄電池はこんなにも手厚い保証を受けることができるのです。
保証を付ける・付けないの選択肢がある場合、ほとんどの保証サービスは当初購入するタイミングでしか申し込むことができず、使い始めてからは一切保証内容を変えることができませんので、購入時には一度は保証内容のご確認をお願い致します。
こういう場合は補償されるの?という形で聞いていただければお答え致します。
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