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蓄電池の「特定負荷」と「全負荷」
- 2020.02.26
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蓄電池の「特定負荷」と「全負荷」
電池に限らず、電圧が消耗されることを「負荷」と呼びます。専門的な言葉です。電気工作(半田ゴテを使うようなやつ)をしてみたことがあるような方でないと馴染みのない表現かと思いますが、蓄電池の停電時のお話をすると、商品に「特定負荷」タイプと「全負荷」タイプがあるので、この選択肢があります。
この場合、「停電時に電気を供給する範囲」の違いです。特定負荷は家の一部以外は停電します。全負荷は家全体(同じブレーカーからの供給範囲)の全部の停電を防げます。
だったら話は簡単!全負荷が良い?…かというと、そこがそれほど単純ではない違いがあります。
特定負荷タイプ
ブレーカーの小さいスイッチは家の一部屋一部屋に繋がっていたり、リビングとキッチンが繋がっていてもブレーカーは分けてあったりしますが、この小さいブレーカーを「安全ブレーカー」と呼びます。安全ブレーカー4個分だったり2個分だったりが停電時に残るのが「特定負荷」タイプです。<普段は家じゅうの電気代のやりくりをしているけど、停電時は一部以外は停電させてしまう>タイプです。メリットは、重要なキッチンやリビングなどの主要な部分以外は停電しているので、停電時に不用意な消費で電気を消耗しすぎるのを防げるので、容量の割に停電が長く続いた場合に強いことです。
全負荷タイプ
停電時も家全体の電気が普段通り使えます。もちろんメリットはいつも通り家じゅうの電気が使えるという安心感。デメリットは、いつも通りのつもりで平気で電気を使ってしまうと容量の割に早く蓄電量を使い切ってしまう可能性が、比較的高いこと。「停電していることがわかっていれば、余計な電気は使わないに決まっている」という方も多いですが、例えば二階のトイレのあったか便座を切ってなかったら、停電時にそこで貴重な電気を使うことになります。
まとめ
特定負荷か全負荷か、というのは、特に停電時のことを考えた時の違いですが、この選択肢次第では大型の蓄電池でなく手頃なタイプでいいな、となることもありますし、容量の選択に関わります。まずはココを選ぶ、というのが賢い選定の順序かもしれません。
機種によって、特定負荷でしか設置できないもの・全負荷でしか設置できないもの・設置時に特定負荷か全負荷か選べるものがあります。機種の選定には実は最初に大きく分岐点があるのです。