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停電が起こった時、蓄電池の機種によって大きな違いがあります! 

  • 2020.08.28
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家庭用据置型蓄電池は、自宅の太陽光設備の効率化や深夜電力の運用など、電気料金に関わる性能でも注目を浴びており、設置される方が増えております。
しかし、蓄電池の本来の役割としては停電時に電気が使えるようにするバックアップ電源としての役割であると言えます。
普段はどの蓄電池を使っていても家庭内の電気の使い勝手は変わりません。
しかし、停電時の機能については蓄電池の機種によって大きな違いがあります。
今回は停電時の機能を考えた時にどのような蓄電池が良いのかを選択する基準になる、停電時の機能についてお話します。

 

蓄電容量が大きければ大きいほど有利

蓄電池自体に電気がためられる最大容量を蓄電容量と言いますが、大きければ大きいほどためることができる電気の量も多くなるので、停電時に蓄電池に残っている電気量も多くなります。
停電が起こるタイミングは予測できないことが多いので、蓄電池にあまり電気が残っていなければ停電をバックアップする電気量が限られてしまいます。
基本中の基本で、蓄電容量の多い蓄電池を選んでいることによって停電時に有利になります。
しかし蓄電池の容量が大きければ大きいほど、基本的に料金も比例して上がりますので、この後の要素も踏まえた上でどの程度の容量、どの程度の料金の蓄電池を選ぶかを考えましょう。

 

パワコンは単機能が良いか、ハイブリッドが良いか?

蓄電ユニット自体ではなく、パワコンのタイプによって停電が起こった時の再充電の環境も違います。
単機能パワコンの場合、太陽光発電のパワコンが別になりますが、太陽光からの再充電をする場合は太陽光発電のパワコンを自立運転に切り替える操作をしなければ再充電できません。
停電時に非常に面倒な操作と言えます。
ハイブリッドパワコンの場合、太陽光発電のパワコンも一体化されているため、基本的には操作無しで太陽光からの再充電もされます。
明らかにハイブリッドパワコンの方が親切な設計になりますが、ハイブリッドの場合は元々付いている太陽光発電のシステムとの相性を確認し、適切に設置する必要があります。
太陽光発電との相性次第では推奨されない場合というのも出てきますので、ご希望の蓄電池のパワコンがハイブリッドの場合には、工事をする前に現地調査で業者に確認させます。
工事担当者はメーカーに確認し、問題が発生する可能性が無いようにしてくれます。

 

特定負荷が良いか、全負荷が良いか?

蓄電池によって、停電時の負荷範囲の違いがあります。
特定負荷タイプは分電盤の一部のみを停電時にバックアップしますが、他の部分は停電します。
停電時に限られた電気を有益に利用しやすいため、電気の使用量に対しては有利と言えます。
全負荷タイプは家じゅう全ての電気がいつもと同じように使えるようにバックアップします。
同時に使用アンペアや電圧に気を付けていれば、普段通り家じゅうの電気の利用ができるため、非常に便利です。
しかし、全負荷であるがために思いがけず早く蓄電池の残電気量を使い果たしてしまうことも考えられるため、全負荷の方が停電時の残電気量に注意が必要です。

蓄電池の負荷範囲は機種によって決まってしまい、ほとんどの機種では設置後に変更することはできません。

 

200V家電にも対応しているものが良いか?停電を知らせる機能は付いているか?

特定負荷も全負荷も通常の100Vの家電を動かすことはできますが、蓄電池によっては停電時に200V家電も動かすことができるタイプもあります。
200Vに対応していることによって動かすことができる200Vの家電としては、IHクッキングヒーター、エアコン、業務用冷蔵庫、電気給湯器、浴室乾燥機、衣類乾燥機、オーブングリルなどがあります。
ただし、これらの家電製品は電圧負荷が高いため、対応していても蓄電池への負荷が上がりすぎると「停電時に蓄電池で電気が使えているのに、ブレーカーが上がってしまい停電」という状況が起こり得ます。
停電中も利用したいものとしてはIHクッキングヒーターと200Vエアコン辺りは使えるのが良いと思われますが、停電時にもその他の200V家電を動かせるようにするべきかは電気工事の者にご相談されておくのが良いです。

また、蓄電池が全負荷であれば、機種によっては停電が起こったことに気付かずに電気を無駄遣いしてしまう可能性があります。
停電時、一旦電力が落ち、十数秒後に蓄電池のバックアップに切り替わるタイプであれば普通は停電に気付けるので問題ありません。
しかし、あまり電気を使っていない深夜や早朝などに停電があったり、瞬時に停電モードに切り替え可能な機種で停電モードに切り替わっていると、停電していることに気付かず電気を無駄遣いしてしまう可能性が考えられます。
最近では操作パネルや蓄電池本体に声や音でお知らせする機能が付いていたり、HEMSで連携した機種やスマートフォンにお知らせが届く仕組みが採用されている機種も多く、これも停電時のことを考えて蓄電池の導入を考える際には魅力的な機能です。

 

長期停電時に再充電できる性能について考えておく

そして、長期的な停電を覚悟する場合を想定すると入出力容量が大事になってきます。
据置型蓄電池の蓄電容量は3kWh~20 kWh程が一般的ですが、突然の停電時に満充電されていることは考えにくい為、残量分の電力を使い切ったら結局は停電してしまいます。
災害などの長期的な停電は年々増えていますので、蓄電池の残量分のみで凌げる時間よりも太陽光発電と蓄電池のセットにしていて再充電ができるかどうかがポイントになります。
太陽光発電システムがあれば昼間には太陽光発電の電力を再充電できるため、長期の停電時に残容量分以上に活躍します。
ここで、大きなポイントになるのが入出力容量と、入出力を同時に行えるかどうかです。

自立運転時の入出力容量が大きな機種はパワフルに充電、放電が可能ですので太陽光発電からの再充電が多く行えます。
蓄電池の入出力容量は意外と機種によって大きく違うので、停電時に電気が使える量としては蓄電容量×入出力容量として考えましょう。
蓄電容量は少なめでもその割に停電時に役に立ちやすい蓄電池が良いなという時には、自立運転時に入出力容量の大きな機種を選びましょう。

また、停電時には入出力が切り替わって再充電が行われる機種と、入出力が同時に行えるものとに違いもあります。
入出力が同時に行える機種というのは、太陽光発電からの再充電を行っている間も同時に家の中で蓄電池の電気を使えるということです。
同時に行えない機種は太陽光発電からの再充電中は家の電源を使えません。
機能的には、パワコンが単機能であれば実は同時には行えません。
ハイブリッドであっても、同時に利用できるものはごく一部の限られた機種の特徴です。

具体例で言いますと、「真夏の暑い時期に台風が原因で長期停電になった際、再充電の際に昼間にはエアコンや冷蔵庫が使えなかった」となるとせっかくの蓄電池の性能が活かしきれません。
このように停電時をしっかりイメージしていただくことが大切になります。

 

まとめ:停電した時の機能の違いを考えると、自然と希望機種が決まります。

停電した時に、どれだけ電気の利便性が残せるかは、機能・性能によって先に決まることと、機能・性能をきちんと把握して利用しているかによって決まります。
ご自宅の環境に合った機種、停電時に想定される利用環境に合った機種の選定に全力でご協力致します。
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