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太陽光発電をご利用の方でも意外と知られていない、真夏の発電量低下。蓄電池との関係は? 

  • 2020.08.20
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(執筆時期8月。)
季節柄暑い日が続きますが、太陽光発電システムにとって何よりも肝心なのが日照時間です。
日本には四季があり、夏至なのと冬至なのとで極端に日照時間が違いますので、一年を通しても日照時間に大きなムラが出ます。
太陽光発電の性質上、季節による日照時間の変化と雲の発生量の違いがそのまま結果に出ますので、昼間の自家消費量と売電金額の差になります。
蓄電池はそれを補う形で発電量のある時に電気をため、発電量の無い時に自家消費を高めてくれる訳です。
ですが、なんとそれだけではなく、真夏の暑さが関係するのをご存知でしたでしょうか?

 

太陽光発電は暑さに弱い!暑さで発電量が下がる!

太陽光発電システムは、光エネルギーを電気エネルギーに変換する機械です。
長期間、効率良くエネルギー変換をするための工夫が随所にありますが、そもそもが太陽光を利用するため、他の発電方法とは違ういくつかの弱点があります。
太陽光発電の弱点は、パネルを設置できる面積次第で発電量が決まるので、設置スペースが狭いと不利なことや、昼間の発電は安定して行えるが夜間の発電はできず、時間帯が限られることなどが挙げられます。
光が当たれば当たるほど電気が作れるので、日照時間の短い冬場はどうしても発電量が下がります。
ならば夏場はその分大量の電気が作れるのか?というと、実は真夏には気温が上がることによって電気の伝導率が低下し、発電量が減ります。
これを夏季ロスと呼びます。
8月などの夏の暑い時期には真夏の猛暑によって平均的には1割ほど発電量が減ってしまい、思ったほどは売電できなかった、電気代も思っていたよりもかかってしまった、ということになりがちになります。
せっかく日照時間が長い時期なのにがっかりしてしまいますよね。

 

しかし、太陽光パネルが暑さを受け止めていてくれるので家は涼しくなる

発電量が低下してしまうということ自体は、また季節が変わって涼しくなれば解消されることなので慌てる必要はありません。
もともと太陽光発電にはそういう性質があるので、実際の発電量は5月や10月に最高の結果が出ます。
日照時間が長く、気温もそれほど高くない時期ですね。

ところで、実は8月などの暑い時期にも太陽光発電システムが思わぬ効果を作り出してくれています。
一般家庭の太陽光パネルはおおよそ屋根の上や屋上に付けられており、北面以外の陽射しの強い面を覆っていますが、実はそれによって夏場の屋内の温度、湿度が少し下がります。
気温の上昇によって発電量が下がってしまうのと引き換えに、冷房費用が少しだけ浮くのです。
直射日光は屋根材の塗装を壊し、湿度の上昇は家屋を老朽化させてしまう原因になりますので、長期的に見ると非常に経済的な太陽光発電の副産物と言えます。

 

太陽光パネルのメーカーによる性能差にも注意!

メーカーの発表している太陽光パネルの夏季ロスの数値も、メーカーによって大きな違いがあるので注意が必要です。
現在、一般家庭の屋根に使われるソーラーパネルの材質はほとんどが単結晶の発電量も多く、長期間安定して発電しやすい単結晶パネルと呼ばれるものです。
産業用パネルなどで利用される多結晶パネルと違い、多くの電力を生み出しやすいパネルが使われますが、その中でもメーカーによる数値の差はあります。
東芝やパナソニックの太陽光パネルなどは全体的にロスが少なめで10%程の低下になります。最大発電量からの差が少ない作りになっています。
カナディアンソーラー、シャープ、京セラといったパネルは東芝やパナソニックのパネルと比較すると夏季ロスが出やすく、20%程は夏季の発電量に影響が出ます。
太陽光発電システム導入時には年間発電の予定量シミュレーションなどが出ますので、パネルの価格に対して性能(予定発電量)が見合うかどうか、メーカーごとに比較してみるのが良いでしょう。

 

夏季ロスの発電量を蓄電池によって補填できるか

あらためて、太陽光発電の弱点は、時間帯によって発電したりしなかったりするところです。
蓄電池があれば、発電量の無い夜間にも太陽光発電の電気が使えるというメリットがあります。
この電力のスライドは、季節によって発電量が低下してしまう部分にも機能します。
太陽光発電だけであれば夏季ロスで発電量が低下してしまう分がモロに結果に出てしまいますが、蓄電池があることによって一定の電力量がある時にためた電気が、電力量の足りない時の分を補います。
これによって、
・夏季の気温によるロス
・冬季の日照時間によるロス
・雨天時に発電しなかったことによるロス
などを蓄電池の容量分補填し、太陽光発電の効率をアップすることができます。
補填する割合は、太陽光発電の実際の発電量に対して、どのような容量の蓄電池が、どのような出力容量で機能するかによって変わりますが、このような季節や気温の影響に対して自動的に、勝手に対応してくれる機械であるということも蓄電池の大きな魅力と言えます。
蓄電池を付けることによって、太陽光発電の季節による発電量のムラも減るのです。

 

まとめ:地球温暖化と戦うならば、太陽光発電、蓄電池で!

太陽光発電での電力の補填はCO2を減らし、地球温暖化を収束させるための手段として大いに期待されています。
しかし夏季ロスは気温の上昇によって太陽光発電の発電量が減るという現象ですが、毎年のように記録的な猛暑が発生しており、夏になれば発電量は低下します。
この何とも言えないジレンマを解消する手段としても、蓄電池の設置が有効です。
太陽光発電と蓄電池の付いたスマートハウスは、停電やお財布事情だけでなく、地球にもやさしいのです。

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